加賀藩の料理人「包丁侍」と、その妻の夫婦愛を描いた時代劇映画「武士の献立」が12月7日、石川県内の6映画館で先行公開された。各館では、主演の上戸彩さんと高良健吾さん、朝原雄三監督が舞台あいさつに立ち、観客から大きな拍手を浴びた。
映画は、上戸さん演じる年上妻の春が、料理がからっきし苦手な高良さん演じる夫・舟木安信に指南して、一人前の包丁侍に成長させるストーリー。
野々市市の「イオンシネマ御経塚」のステージにベージュ色のワンピース姿で登場した上戸さんは、「川魚を料理するシーンではうろこがピンピンはねて大変だった」と、撮影の裏話を披露した。さらに、「キャンペーンで石川に来るたび、すてきなところを見つけている。石川の(風景の)映像が、映画の内容と共に伝わったらいい」と語った。
高良さんは「今まで見てきた時代劇と違って若い人も楽しめる。(ステージ上から)見ると(観客の)年齢層がばらばらで、(この客席の様子を)一発目に見られてとてもうれしい」と感慨を込めた。朝原監督は「映画は見ていただいて初めて完結する。せっかくできたこの映画を発信していきたい」と話した。
場内の369席は満杯で、映画を見終わった観客は「良かったよ」とエールを送っていた。ロビーでは鏡割りも行われた。
全国での上映は同14日から。