高校時代に「日本初の女子高生プロ野球選手」として注目を集め、その後、日米で活躍してきた吉田えり投手(21)がプロ野球独立リーグ・BCリーグの「石川ミリオンスターズ」(金沢市)に入団した。8月17日には石川県立野球場(同市北塚町)で記者会見が行われ、吉田投手は「まず一勝したい」と抱負を述べた。
吉田投手は今月半ばまで米独立リーグの「マウイ・イカイカ」(ハワイ)に所属し、同リーグのシーズン終了後、公式戦に出場できる場を探していた。「石川ミリオンスターズ」は地区チャンピオンシップ出場が決まっているため、今シーズンは少なくとも9月末まで公式戦を行う。
身長155センチと小柄ながら、打者の近くで不規則に揺れながら落ちる変化球「ナックルボール」を得意とし、「ナックル姫」の愛称を持つ吉田投手。会見には端保聡社長、森慎二監督と共に現れ、「ナックルボールで打ち取っていくところを見ていただけたらと思う。男性の中に入って野球をしている女の子に勇気を与えたい」と語った。
端保社長は「できれば先発としてローテーションの形で投げて行ってもらいたい」と話し、森監督は「チームとして、まず試合で抑えることを期待している」と激励した。
初めて同チームのユニホームに袖を通し、写真に収まった後は、ブルペンでピッチングを披露。「(ユニホームは着心地が)いい。気合が入る」と笑顔を見せた。
また、この日、同野球場で行われた公式戦の開始前に、木田優夫投手から紹介を受け、スタンドに向かって「応援よろしくお願いします」とあいさつした。女子選手のBCリーグ入りは初めてで、観客からは「ナックル姫、頑張れよ」との声援が送られた。
背番号は21。今月23日に同野球場で行われる富山サンダーバーズ戦からベンチ入りする予定。契約は今シーズン終了までで、その後は未定という。