金沢のファッションビル「ラブロ片町」(金沢市片町2)屋上で7月19日、「ノスタルジービアガーデン」がオープンした。
同ビルは、1934(昭和9)年に百貨店「大和」としてオープン。「大和」が香林坊へと移転し、1986(昭和61)年に現在の名称となった後も、繁華街において長らく若者のファッションスポットとしての地位を保ってきた。しかし、金沢駅前の発展に伴う買い物客や主力テナントの流出、建物の老朽化などもあり、来年3月16日に閉店、取り壊しが決定している。
同ビルの屋上は「大和」時代、遊園地やレストラン「スカイクラウン」などがあり、多くの人で賑(にぎ)わった。「大和」移転後、屋上は立ち入り禁止となっていたが、取り壊し前の最後の夏となる今年、27年ぶりに開放し、初となるビアガーデンを開催する。
ビアガーデンでは、フローズンビールなど飲み放題のドリンク類をはじめ、フードメニュー(500円)や、「アジアン宴会プラン」(3,900円)、「アジアン女子会プラン」(3,500円)などが楽しめる。フード類は注文を受けてから料理を作るオーダースタイルを取っており、出来たてを提供する。
来店客には会社帰りのサラリーマンやOLも多いが、実際に当時の遊園地で遊んだり、食事したりしたという世代が、「これで最後だから」「懐かしい」と訪れる姿が目立つ。受付には昭和初期からの同ビル周辺の写真なども飾られ、当時の様子を知るスタッフと昔話に花を咲かせることもあるという。
営業時間は17時~22時30分。定休日はラブロ片町の定休日に準ずる。雨天時は休止(小雨決行)。入場料はドリンクメニューの飲み放題付きで、男性=2,500円、女性=2,000円(前売り=一律2,000円)。月~木曜、日曜・祝日は時間無制限、金曜、土曜、祝前日は90分。9月21日まで。
お問い合わせはラブロノスタルジービアガーデン事務局(TEL 080-3045-8766)まで。