金沢市の酒店「伸栄館」(金沢市福久町、TEL076-258-5577)は加賀野菜の一つ「加賀れんこん」を使った焼酎を開発し、2月25日に公開した。2014年度末に予定される北陸新幹線金沢開業を前に、土産物需要を見込んでいる。4月末までに発売する予定。
焼酎は、アルコール分30度の「加賀れんこん」(720ミリリットル瓶入り)と、同25度の「蓮のくれない」(1.8リットル瓶入り)。レンコンはサツマイモや麦に比べ、デンプン質が少ないため、米麹を多めに加えて発酵を助長する工夫をした。
加賀れんこんは、肉厚で、もちもちとした食感が特長。焼酎は、「芋焼酎や麦焼酎とは違う、淡麗で、うまみがある」(同社の瀬戸義久社長)味に仕上がったという。
ラベルには、山野之義市長が揮毫(きごう)した、ひらがなの「れ」の文字を大きくプリントした。
瀬戸社長は「思った以上のものができた。結婚式でも、葬式でも使えるオールラウンドプレーヤーの酒だ」と、出来栄えに胸を張る。れんこんを出荷するJA金沢市も、「加賀野菜の焼酎は、五郎島金時に続いて2例目。これまで生でしか販売していなかった野菜の新しい食べ方」と、反響に期待を膨らませる。
価格は未定。同店のほか、同JAの農産物直売所「ほがらか村」などで販売する予定。