金沢のデザイン事務所と「さとやま設計社」(能美市)が運営し、県内外の企業3社が技術協力する「金澤バイクプロジェクト」が「金澤バイク」の試作品を完成させた。
ヨシタデザインプランニング(金沢市示野中町、TEL 076-232-5442)社長の葭田(よした)護さんは石川~鳥取間を1週間かけて自転車で旅行した経験があり、地元の人に道順や名物を訪ねた事が思い出に残っているという。住む人や訪れる観光客にも、車や電車に乗っていては見つからない、人との触れ合いや場所、店舗などを知ってもらいたいと、オリジナル自転車の製作を始めた。
この自転車は、女性がスカートでも乗りやすいように「ミキスト(=男女兼用)」というフランス生まれのデザインを採用し、軽さが特徴のアルミ製フレームや小さめの車輪で車載も可能。坂や細い通りが多い町中を走りやすいよう工夫している。
「漆を塗ったり伝統工芸を使ったりしたら、という声もあったが、無理やりつけるより、乗る人が自由にカスタマイズして自分だけの『金澤バイク』を作ってほしい」と葭田さん。
3月には、カフェ「どんぐりの木」(武蔵)や寺町付近の寺院などに2週間無料で貸し出しを行う予定で、実際に金沢の町を走った使用感などをヒアリングするという。今後は、反応を見ながらクラウドファウンディングなどを使い販売を実現化させていく考え。