「かなざわ映画の会」は9月14日~21日、市内3会場で「カナザワ映画祭2012」を開催する。今年のテーマは「エロス」。デジタル化が進む映画界で、全28本のうち20作品をあえてフィルムで上映する。
かつて「ロキシー劇場」として親しまれた、金沢都ホテルのセミナールーム
映画上映を行う市民有志の団体として2007年に発足した同会が主催し、6年目を迎える。全国からコアな映画ファンが訪れ、これまでに3218人を動員した。うち7割が県外からの観客で、地元金沢の観客の呼び掛けによるオフ会なども開かれ、観客同士の交流の場も広がっている。
今回、メーン会場となる金沢都ホテルのセミナーホールは、かつて「ロキシー劇場」、その後「金沢ニュー東宝劇場」として親しまれ、映画館としては2001年に閉館。映写室や映写機は10年以上、残ったままとなっている。現在は272席を備える同ホテルのホールとして活用されている。
会場は同ホールのほか、香林坊にぎわい広場(オープニング野外上映、同14日=19時30分~、鑑賞無料)と、シネモンド。「これからのフィルム上映」を考えるシンポジウム(17日=14時~)や、トークショー(15日=18時40分~、16日=17時~)にはスウェーデンのポルノ女優・クリスチナ・リンドバーグさんを迎える。
上映するのは、リンドバーグさん出演の「ゼイ・コール・ハー・ワン・アイ」、1973年の「愛の嵐」など。同会代表の小野寺生哉さんは「今年のテーマは、ただの『エロ』ではなく『エロス』なので、芸術的な作品をそろえた。ぜひ足を運んでもらえれば」と呼び掛ける。
料金は、1回鑑賞券=1,500円(前売り=1,300円)・3回鑑賞券=3,500円(前売りのみ)。チケットは、同会のサイトとシネモンドで取り扱う。