金沢市のしいのき迎賓館(広坂2、TEL076-261-1111)で5月17日、「いしかわの家具職人展『木の力、手の力』」が始まり、県内で活躍する職人10人の自信作が来場者の目を引いている。
同館や出展者によると、県内ではこれまで木工家具の個展や2~3人によるグループ展はあったが、10人の職人が参加する展覧会は珍しいという。
出展しているのは、島根良一さん、杉本寛二さん、南出謹七さん(以上小松市)、尾田伊生さん(俵町)、長谷川一樹さん(額新保1)、近藤徹さん(近岡町)、木村知幸さん(白山市)、苗代啓輔さん(野々市市)、甲斐晋さん(不室町)、浜田健司さん(加賀市)。
会場には、トチの一枚板を天板に用いたテーブルや、背もたれの角度を変えられるAVチェア、橋を模した飾り棚、部屋の隅にも置ける三角形のデスクなど、各人の感性が色濃く表れた作品が並ぶ。中には、あえて木の皮や節を残し、デザインに生かした椅子や机も。
出展作の多くが丸太から製材したムク材を使った手作りで、将来的に木が縮んだり、変色したりする経年変化を見越して設計・デザインしているという。
来場者は椅子に座ったり、テーブルをなでたりしながらゆっくりと見て回り、木のぬくもりを感じ取っていた。
開場時間は10時~18時(最終日は17時まで)。入場無料。5月27日まで。