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兼六園など金沢の名所でウエディング写真-撮影サービス、人気に

山田さんは紋付きとはかま、新婦の美弥さんはバラ模様の引き振り袖で撮影に臨んだ

山田さんは紋付きとはかま、新婦の美弥さんはバラ模様の引き振り袖で撮影に臨んだ

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 兼六園や金沢21世紀美術館など金沢市内の観光地でウエディング写真を撮影する新郎新婦が増えている。県外から挙式に先駆けてわざわざ訪れるカップルも多く、地元のブライダル業者が続々と参入し、静かなブームとなっている。

兼六園の「ことじ灯籠」の前でポーズをとる山田さん夫婦

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 ブライダル業者の「金澤syugen(しゅうげん)」(金沢市泉野出町2、TEL 076-214-4555)は2008年から、花婿・花嫁の希望に応じて金沢や近郊の街並みを背景に記念撮影を行うサービス「ロケーションフォト」を始めた。これまでに約150組が利用しており、日本三名園の一つとされる兼六園や、加賀藩の歴史を今に伝える金沢城石川門、現代美術を紹介し、観光客に人気の金沢21世紀美術館、長町武家屋敷跡、ひがし茶屋街、県立歴史博物館などが撮影場所として選ばれている。

 利用者のうち7割は県外から訪れたカップルで、金沢に思い出があるという人が多いという。中には同社のホームページで興味を持ち、初めて訪れたというカップルも。

 同社は「京都の祇園に芸妓(げいこ)さんや舞妓(まいこ)さんが似合うように、金沢はお嫁さんが似合う街。京都で写真撮影しようか、金沢にしようかと迷ったあげく来られる方もおり、『巨大映画村』のような感覚で受け止められているのでは」と分析する。

 あるカップルは挙式前に撮影に訪れ、ホテルでの披露宴で写真を収めたDVDを上映した。式は挙げず金沢での「記念撮影婚」だけで済ませたカップルもいたという。

 5月12日はひがし茶屋街で式を挙げたばかりの金沢市の会社員、山田和秀さん(28)と新婦の美弥さん(27)が兼六園と金沢城石川門前で記念撮影に臨んだ。観光シーズンまっただ中の兼六園は新緑が美しく、カキツバタの花も開き始めたところ。紋付き・はかま姿の山田さん、バラ模様の華やかな引き振り袖をまとった美弥さんは「ことじ灯籠」の前や橋の上でにこやかにポーズをとり、仲良く写真に収まった。

 観光客は突然登場した花婿・花嫁にびっくりしながらも、「おめでとう」「かわいい花嫁さんね」などと祝福の言葉を送り、持っていたカメラのシャッターを切っていた。

 「(ブライダル業者の)カメラマン以外の人にもカメラを向けてもらえてうれしかった」と山田さん。美弥さんも「自然が多く、四季がはっきりした金沢が好き。金沢らしい場所で写真を撮影できて思い出になる」と声を弾ませていた。

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