金沢市内の観光名所を巡るすごろくが「おまけ」として付いたレトルトパックの「金沢カレー」が4月14日、市内で発売される。
発売元は、カレールーの製造販売や老人介護施設・社員食堂などでの食事提供を手掛ける「ケービーエフ」(金沢市尾張町2)。近年、マスコミで「金沢カレー」が採り上げられる機会が増え、知名度が上昇していることから、県外からの観光客をターゲットにした土産用商品として売り出そうと企画した。
商品名は「古都金沢カレー」。スパイスに加え、ウスターソースを隠し味に使った中辛で、トンカツと千切りのキャベツをのせて食べる。同社の東克也社長は「色が黒く濃厚でどろっとして、ご飯の下に沈まない金沢カレーの特徴を忠実に再現した。半年間、試作と試食を繰り返し、ようやく完成できた」と仕上がりに太鼓判を押す。
「おまけ」のすごろくはA3判の大きさで、東社長をモデルにした「金沢カレーを世界一にするために研究を重ねるあかはな博士」と、商品企画開発に協力した「アークウィル」(北安江4)の齋藤一也社長をキャラクター化した「助手のかずやくん」がJR金沢駅を出発し、「金沢市民の台所」と呼ばれる近江町市場や3つの茶屋街、兼六園、長町武家屋敷跡などを巡り、金沢21世紀美術館を経てゴールにたどり着くストーリー。
6月の「金沢百万石まつり」や8月の「金沢アカペラ・タウン」、9月の「金沢ジャズストリート」などのイベント、加賀友禅や金箔(きんぱく)などの伝統工芸も写真つきで紹介し、ゲームを通じて金沢に興味を持ってもらえるような仕掛けを施した。
東社長は「1カ月(当たり)6000食の販売を目標にしている。フェイスブックを通じてネット通販も行いたい」と話す。
希望小売価格は1箱(180グラム入り2袋)860円。当面は日本料理店「兼見御亭」(東兼六町)で販売し、JR金沢駅や空港、県内の道の駅、温泉旅館などにも販路を広げる計画だという。