石川の秋をジャズで染め上げる「金沢JAZZ STREET(ジャズ・ストリート)2011」が9月17日~19日、金沢市内中心部を会場に開催され、プロ・アーティストと学生、社会人バンド78組約700人が熱のこもった演奏を繰り広げる。石川県内からは30組が出演を予定。
本番に向けて練習する地元の社会人バンド「マンデー・ダラーズ・ジャズ・オーケストラ」
同イベントは、「まちなかでの開催」「学生の参加」「伝統的空間の活用」を3本柱にした音楽の祭典。3回目となる今年は、会期中、公園やストリート、ホールなど19会場で150公演が行われる。
学生や社会人バンドなどが演奏する入場無料の「まちかど・ジャズライブ」の会場は、香林坊アトリオ広場や香林坊大和8階特設ステージ、竪町ストリート、柿木畠ポケットパーク、金沢東別院山門前など。今回は、金沢で活躍中のジャズ・ボーカリストが一堂に会して歌声を披露する「金沢ジュエル・シンガーズ2011」と、ジャズ・タップイベント「タップ・イン・カナザワ」の新企画2本を盛り込んだ。「金沢ジュエル・シンガーズ2011」は19日14時20分~19時40分、香林坊にぎわい広場で、「タップ・イン・カナザワ」は17日13時20分~と15時~の2回(各20分)、プレーゴで上演される。
韓国・仁川市から訪れる学生グループ「ナオミ・カルテット」と同国の琴「ゴムンゴ」を使う「ゴムンゴ・アンサンブル・ダビ」の特別出演も決まっている。
伝統的空間を会場にする「プレミアム・コンサート」は、尾山神社境内としいのき迎賓館の石の広場で開催。同神社では、17日と19日の16時30分から、「ザ・ビッグ・バンド・サンセット・ジャズ・ラッシュ」と題して、金沢大学をはじめとする大学のビッグバンドと県内のジャズ愛好家で作る「石川ジャズ・オーケストラ・ピラミッド」がステージに立つ。18日は「チャリティ・ジャズ・ライブ」を開催し、東日本大震災で被災した宮城県の東北工業大学高校吹奏楽部と同大吹奏楽部で作る「仙台ブラススタイル」と、同県の「東北大学・ジャズ・オーケストラ」、岩手県の「岩手大学くらむぼん・ジャズ・オーケストラ」が出演。しいのき迎賓館では、17日・18日の夜、演奏が行われる。それぞれ入場は無料。
このほか、第1回のジャズ・ストリートに出演して好評を博し、再演が決まった「エリック・アレキサンダー・カルテット」などの有料公演もある。
2009年の来場者数は約8万人、2010年の来場者数は約9万人で、今年は過去最多の12万人の来場を目標としている。実行委員会事務局を務める金沢市観光交流課の小川晶子主査は「横浜や仙台などでもジャズイベントを行っていると聞くが、ストリートにたくさん会場を作り、まち全体で開催しているところはあまりないのでは。会場を回ってもらえば、街中の再発見にもつながる。ぜひ聴きに来てほしい」と話す。
スケジュールなどの詳細はホームページで確認できる。