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1960年以降生まれの女性作家9人、金沢21世紀美術館でグループ展

「Inner Voices―内なる声」に出品する女性作家の皆さん(左から、ワー・ヌさん、ジャマイッマ・ワイマンさん、キム・ソラさん、メリッサ・ラモスさん、呉夏枝さん、イー・イランさん、塩田千春さん)

「Inner Voices―内なる声」に出品する女性作家の皆さん(左から、ワー・ヌさん、ジャマイッマ・ワイマンさん、キム・ソラさん、メリッサ・ラモスさん、呉夏枝さん、イー・イランさん、塩田千春さん)

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 金沢21世紀美術館(金沢市広坂、TEL 076-220-2800)で現在、女性作家によるグループ展「Inner Voice-内なる声」が開催されている。

「Inner Voices―内なる声」で展示されている作品

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 同展では、経済成長と共にグローバル化の波を受けてきた1960年代以降に生まれた女性作家に注目し、人間の生の困難さと可能性の両面を見る彼女たちの「Inner Voices(内なる声)」に耳を傾ける。

 多様な表現で時代に向き合う現代美術の作家の中でも、女性作家に強く見受けられる「自己への縛りをはねのけて、自分にとって可能な道を探し続けよう」という意欲から生まれた自由な芸術表現が同展の特徴。会場には、日本・インド・韓国・マレーシア・ミャンマー・フィリピン・オーストラリアなど、国内外で活躍する9人の作家が制作した42作品が並ぶ。

 大阪出身でベルリン在住、ヨーロッパを中心に活動する塩田千春さんが出品するのは、血液を連想させるような赤い液体が流れる無数の管が絡み付く、高さ15メートルにも及ぶ大きな白いドレスの作品「不在との対話」など。身体の皮膚を境にした内と外を意識し、自身にまとわりつく「生きることへの不安」をダイナミックに表現する。

 シドニー出身でブリスベンとロサンゼルスを活動拠点とするJemima WYMAN(ジェマイマ・ワイマン)さんは、メキシコの市民兵組織「Zapatista(サパティスタ)」がかぶるユニホームとしてのマスクを題材に、人の内面を表す/隠す衣服の役割に注目した映像・絵画・写真コラージュなどの作品を手がける。現実とフィクションを織り交ぜながら決まりや慣習に従うという社会における適応の意味を考察する。

 関連イベントとして、藤原由葵さん(出品作家)と山下裕二さん(明治学院大学教授・美術評論家)出演のアーティスト・トーク「対談:生と性」(10月8日、14時~16時、定員先着80人)や、呉夏枝さん(出品作家)によるワークショップ「身体を使って織る」(10月15日、13時~17時、定員先着15人、参加費=700円)、ギャラリー・ツアーwithキュレーターなども予定する。

 開場時間は10時~18時(金曜・土曜日20時まで)。休場日は、月曜日(8月15日・9月19日・10月10日は開場)と9月20日・10月11日。入場料は、一般=1,000円・大学生=800円・小中高生=400円・65歳以上=800円。11月6日まで。

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