能美の化粧品メーカー「ルバンシュ」(能美市旭台、TEL 0761-52-0455)は東日本大震災への支援の一環として水のいらないシャンプー「ルバンシュ ドライシャンプー」を開発し、5月2日から提供を始めた。被災地の要請に応じて無料配布を行う。
同震災以降、水を必要としないシャンプーの品薄状態が続いていることから、その事態を打破したいと思いから緊急に開発に着手した同社。これまでの経験にはないほど急ピッチで試作研究を進めたという。
一般的な同タイプのシャンプーには何らかの石油系成分が含まれているケースが多いが、同社では洗浄から抗菌まで全成分を植物&天然由来成分で処方する。オーガニックのグレープフルーツで精油を配合した。頭皮用シャンプー以外にも、手の洗浄やペット用シャンプーなど、日常使いのさまざまな用途で使用できる。
150ミリリットル入りの同商品は、溶液を泡状にする「ポンプフォーマー」という容器を採用し、泡の状態で髪や手に塗ることで清潔な状態に保つことができる。洗髪の場合は塗った後、タオルで軽くふき取るだけで、べたつきがなく仕上がるという。
同社の千田和弘社長は「まだ品不足が続いているドライシャンプーを、少しでもお役に立ててもらえれば」と話す。
当面は被災地に無償で提供するため、価格は未定(販売は今秋以降の予定)。被災地の避難所や公共施設の要請に応じて無償で提供する。同社で直接商品を購入した場合、金額を問わず1人につき1本まで無償提供する(7月31日まで)。