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三枝成彰さんがシューベルト講座-「ラ・フォル・ジュルネ金沢」前に開催

シューベルトの人生を語る三枝さん

シューベルトの人生を語る三枝さん

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 「ウィーンのシューベルト」をテーマに29日に開幕する「ラ・フォル・ジュルネ金沢『熱狂の日』音楽祭2011」のプレイベント「三枝成彰のシューベルト講座」が24日、ホテル日航金沢(本町2)とANAクラウンプラザホテル金沢(昭和町)で開かれ、来場者がその人生と楽曲について知識を深めた。

シューベルト講座で講演する三枝さん

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 三枝さんはテレビ番組や映画の楽曲を手掛ける作曲家で、約150人が集まったホテル日航金沢では「ウィーン生まれの歌曲王の魅力を語る―シューベルトの楽しみ方」と題して講演を行った。当時、本気になって歌を書く作曲家はいなかったが、シューベルトは「リート」という新しい世界を作り、600曲もの歌曲を書いたと紹介。10代後半の時に作った「魔王」については、「悪魔と子どもと父親の声を使い分けて、たった3分間の中に壮大なドラマがある」と解説し鑑賞を勧めた。

 片やその人生は、作品がなかなか認められず、生涯、自宅を持たずに他人の家を転々とした「ボヘミアン」だったと話し、「金にも女にも恵まれず、大変つらい思いをした最も不幸な作曲家」と位置付けた。

 席上、東田和佳奈さんらがピアノ曲「楽興の時より第3番」「6つのポロネーズより」「即興曲」などを演奏し、作品の魅力の一端を伝えた。

 同音楽祭は1公演45分間の短い演奏会を約1週間にわたって繰り広げるクラシック音楽の祭典で、前日祭の28日から5月4日まで、金沢市内をはじめとする北陸三県で有料・無料合わせて約170公演が開催される。東日本大震災の影響により、フランス出身のピアニスト、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェさん、ジャン=クロード・ペヌティエさんらが来日できなくなったため、プログラムが一部変更になった。問い合わせは同音楽祭実行委員会事務局(TEL 076-232-8111)まで。

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