金沢アートグミギャラリー(金沢市青草町、TEL 076-225-7780)で現在、企画展「さてとこれから 村住知也」が開催されている。
金沢アートグミギャラリーで開催されている企画展「さてとこれから 村住知也」の会場風景
同展では、金沢在住で現代美術家の村住さんの作品と併せて、村住さんに大きな影響を与えたアウトサイダーたちの作品を展示することで、日常生活と直結するような芸術や情調と真摯(しんし)に向き合う表現力にスポットを当てる。
会場には、油絵やシールやプラスチックを貼ったオブジェ、映像など約160点が並ぶ。フランス語で「生きの芸術」という意味を持つ「アールブリュット」作品、村住さんが選んだ素朴な民芸品、芸術文化に影響を受けていない人々により生み出された作品、文化的な伝統や社会的規範などにとらわれずに作られた作品が混在する点が同展の見どころだという。
村住さんはこれまで、絵画・立体・インスタレーション・映像などさまざまなジャンルを自由に横断しながら自らの表現を追求し、「知覚できない、捉えようのない何か」を描き出そうと活動を続けている。今回展示されているアウトサイダーアートは、村住さん自身が講師を務める福祉施設の美術教室の生徒によるもの。
展覧会名の「さてとこれから」には、多くの分野で人の心に大きな変化が起こりつつある今日、「常識への信仰と日常生活の関係を見直す機会を作りたい」、さらに「これから続く人生を、意気込むのではなく肩の力を抜いて進んでいこう」との気持ちが込められている。
開催時間は10時~18時。水曜休廊。2月27日まで。