金沢市農産物ブランド協会は9月6日までに、市内で生産される大根とスイカ、ナシを「金沢そだち」ブランドとして県内外に売り出すため、安全で優れた品質の農産物を栽培していると認めた4団体を「認証生産者」として認定した。
「金沢そだち」ブランドの認証制度は、金沢市産の農作物のうち加賀野菜の認知度が高まっていることから、これ以外の農産物についても差別化を図ろうと創設。米を除き、市内での年間出荷量が最も多いスイカと第2位の大根、加賀野菜の「サツマイモ」に続いて第4位のナシの3品目を対象に選んだ。
金沢市によると、これら3品目は「砂丘地栽培のため、肌のきめが細かく、きれいでみずみずしい」(大根)、「大玉で糖度が高い」(スイカ・ナシ)という特徴もあるという。
制度では、3品目の生産者のうち、栽培指針や出荷規格を持って遵守している生産者または生産団体を「認証生産者」とし、この「認証生産者」が作った農産物だけを「金沢そだち」ブランドとして販売する。
今回、認証された4団体は、JA金沢市砂丘地集出荷場大根部会、同集出荷場西瓜(すいか)部会、金沢市農協梨(なし)部会、金沢中央農協果樹部会。この4団体が市内で出荷される大根、スイカ、ナシのほとんどを生産しているため、金沢市産の3品種のほぼすべてが「金沢そだち」ブランドとなる。
8月5日に金沢市農業センター(下安原町)で行われた認証書授与式では、同協会の上坂英善会長から4団体の代表者に認証書が手渡された。同制度に補助金を交付し、支援している金沢市の米林憲英農林部長も、「今後、新鮮な地元産の農産物が多く出荷され、生産者、流通業界、消費者それぞれがプラスになるよう制度の周知、普及に努めていきたい」とあいさつした。
同協会では現在、金沢美術工芸大学の協力を得て認証マークを考案しており、9月下旬の大根の初出荷分からマークを付けてPRする予定。