4月29日に開幕する「ラ・フォル・ジュルネ金沢『熱狂の日』音楽祭2010 ショパン、ジェネラシオン1810」を前に同15日、金沢ニューグランドホテル(金沢市南町)で「井上道義 ショパンを語る。」が開かれた。同日は約80人がフランス料理のフルコースを味わいながら、同音楽祭のアーティスティック・プロデューサーを務める井上さんの音楽談とピアノ演奏を通じて、一足早くショパンの魅力を堪能した。
ショパンのピアノ曲について、井上さんは「ピアニスト自身がのりやすく、演奏しやすい曲」と、演奏者から見た特徴を紹介。さらに「ラ・フォル・ジュルネは若手が参加して、成長していく音楽祭。皆さんで盛り上げていってもらいたい」と、「熱狂の日」の楽しみ方を紹介した。
当日ピアノを演奏したのは、16歳のピアニスト、竹田理琴乃さんと徳永雄紀さんの2人。徳永さんは小学校低学年の時に初めて「子犬のワルツ」を耳にして以来、ショパンの曲に引き込まれていると語り、若さあふれる軽やかなタッチで同曲や「英雄」を披露した。青のドレス姿で登場した竹田さんも、ショパンの「舟歌」や「ノクターン第20番遺作」を弾き、参加者は繊細な旋律にじっと聴き入った。
同音楽祭は4月29日~5月5日、石川県立音楽堂(金沢市昭和町)やJR金沢駅周辺、金沢市中心部、富山、福井両県のホールなどを会場に、約150公演を開催する。西暦1810年生まれのショパンを中心に、同時代に生まれた作曲家メンデルスゾーン、シューマン、リストの楽曲も紹介。約150公演のうち約100公演が入場無料、54の有料公演も2,500円以下と低価格に抑え、子どもから大人までが気軽に良質の音楽に触れることができるのが特徴。0歳児から入場できるコンサートもある。3年目を迎えた今年は、会期中の来場者数を過去最高の10万人と見込んでいる。
問い合わせとチケット購入は「ラ・フォル・ジュルネ金沢チケットボックス」(TEL 076-232-8118)まで。受付時間は10~18時。