植物のある生活を提案する金沢の「G-WING’Sギャラリー」(金沢市松寺町、TEL 076-238-0788)は現在、企画展「植物のうつわ さくら、さくら」を開催している。
2回目となる同展では、生活の中で気軽に植物を楽しむことを目的に、「景観盆栽」を手がける小林健二さんと富山市の家具作家のユニット「SIMOO DESIGN」(富山市)がコラボレーション。「桜」をテーマに、「つくる」「育てる=待つ」「咲かせる=花見」の段階で「時間の経過」を楽しむことを提案する。
小林さんはオレゴン州で栽培しながら景色を作る「栽景」を学び、帰国後、「景観盆栽」という独自のスタイルを確立。現在は、自身が創設した東京のアトリエ「品品(しなじな)」で、現代のライフスタイルと植物を結びつけ生活を豊かにすることを信念に活動している。「景観盆栽は小さな大自然」との思いを込めた作品を手がける。
家具を担当する「SIMOO DESIGN」は、下尾和彦さん・さおりさんによるユニット。「潔のよい美しい道具」をコンセプトに、日本の文化や美意識を現代のライフスタイルに落とし込む作品づくりを続けている。主に、木製家具やインテリア小物を手がけ「日本の美」を追求する。
小林さんが出展した約50点の作品を、SIMOO DESIGNの家具が演出する。シダレ桜・オカメ桜などを使った作品が空間を彩り、春を待つ楽しみを伝えている。「新しいスタイルの盆栽を紹介し、季節を問わず緑のある生活を提案したい」と同ギャラリーの中西さん。両作家の作品について、「気負いなく、それぞれの個性が自然に表現されている。長い時間をかけ生み出されたシンプルさこそがその魅力」と話す。
開廊時間は10時~17時。2月28日まで。