金沢21世紀美術館(金沢市広坂1、TEL 076-220-2800)で2月20日、ニットデザイナー・広瀬光治さんのファッションショーが行われた。開催は、同館で開催中の長期プロジェクト型展覧会「広瀬光治と西山美なコの“ニットカフェ・イン・マイルーム”」の一環。
「ニット界の貴公子」と呼ばれる広瀬さんは、ピンク色のセーター姿で登場。自作をはじめ、日本編物文化協会の会員が編んだ春夏の新作、西山さんやボランティアスタッフの作品合わせて48点を次々に紹介した。来場者はフォーマル服やカジュアルな重ね着など、趣向を凝らした作品に見入った。
披露されたのは、テーラードカラーのリバーシブルジャケットや、そでに花をあしらったピンクのドレス、かぎ針編みで桜の花を描いたカーディガンなど。モデル役のボランティアスタッフが作品を身に着けて現れると、会場から「きれい」「すごい」との声が漏れた。
広瀬さんは「模様やモチーフは無限にある。編み物の可能性を感じ取ってもらいたい」と話し、来場者は制作の参考にしようと、一点一点のデザインや編み方、使われている糸に目を凝らしていた。
ニットカフェ・イン・マイルームは、来場者が編み物制作を体験できる参加型展覧会で、昨年4月29日から開催されている。期間中はほぼ毎月1回、講演会やイベントが行われている。講演会は人気が高く、今回のイベントは開場に先駆けて配られた整理券が1時間でなくなった。
開場時間は10時~18時(金曜・土曜は20時まで)。月曜休場(3月22日は開場)。観覧料は、一般=350円、大学生と65歳以上=280円、高校生以下無料。3月22日まで。