石川県のデザイン会社「フォーティックデザイン」(野々市町)が企画・制作参加した映画「RISE UP(ライズアップ)」(配給=S・D・P、ビデオプランニング)が8月22日、全国に先駆けて金沢市と野々市町の映画館4館で上映される。
同作品は高校生が主人公の「青春スカイムービー」。石川県白山市にある獅子吼(ししく)高原を舞台に、パラグライダーを愛する少年とひき逃げ事故により失明した少女が互いに引かれあう中で残酷な事実に直面、これに立ち向かっていく姿を描く。
主人公・航を演じるのは林遣都(けんと)さん。映画主演デビュー作「バッテリー」で第31回日本アカデミー賞新人俳優賞など多数の賞を受賞した確かな演技力で、多感な少年の内面を力強く演じている。盲目のヒロイン・ルイ役には、12代目「三井のリハウスガール」として注目を浴びる山下リオさん。映画「魔法使いに大切なこと」などで透明感あふれる演技で観客を魅了してきた山下さんは今回、突然の事故で失明したという難しい役を見事に演じきった。メガホンをとるのは、同作品がメジャーデビュー作となる中島良さん。自主制作の長編映画「俺たちの世界」で第29回ぴあフィルムフェスティバルで3冠受賞、第7回ニューヨーク・アジア映画祭でも最優秀新人賞を受賞した新進気鋭の監督だ。
同作品は全編が石川ロケで制作され、獅子吼高原を中心に北陸鉄道石川県の鶴来駅や加賀一の宮駅、金沢市の繁華街などで撮影が行われた。林さん、山下さんは終始リラックスした表情で撮影に臨み、撮影の合間には地元の子どもたちと遊ぶ姿も見られたという。
公開初日の22日は各映画館で主役の2人が舞台あいさつを行う。スケジュールは、ワーナー・マイカル・シネマズ御経塚=10時35分からの上映終了後、イオンシネマ金沢フォーラス=11時55分からの上映終了後と14時25分からの上映前、ワーナー・マイカル・シネマズ金沢=14時5分からの上映終了後、コロナシネマワールド=17時からの上映終了後。全国上映は秋以降の予定。
フォーティックデザインの高杉悠子さんは「作品は高校生が主人公の青春ムービー。繊細な心理描写はもちろん、獅子吼高原の雄大な自然に注目してほしい」と話す。