石川県の酒販店有志によるプロジェクトチーム「いしかわリキュール研究会」は1月23日、新商品のリキュール「加賀鶴 加賀の紅茶のお酒」を発売した。
酒販市場の縮小に加え、競争の激化により厳しい経営環境にある酒販店が、飲食店や一般消費者の心を捉えた新商品の販売を通して新たな市場を開拓するなどの経営改善策として開発した同商品。2009年に販売を始め、増産が続くという「加賀の紅茶」と地酒がコラボしたリキュール開発は、紅茶の開発時にも支援した石川県中小企業団体中央会が働きかけ実現した。
「加賀の紅茶」は、県内の日本茶業に携わる有志により立ち上げられたプロジェクトチーム「茶レンジの会」が、加賀市打越地区で栽培されている県産茶葉を原料に独自の製茶技術で開発した和紅茶。発売以来、宿泊施設や飲食店などの引き合いも拡大するなど増産体制が続く好調ぶり。
地産地消がテーマの同商品は、和紅茶のおだやかな香りと甘みを「やちや酒造」(金沢市大樋町)の純米酒に移した「ほろ酔いスイーツ」で、紅茶の持つ果実のような爽やかな香りが特徴。カフェインの渋みとアルコールの心地良い揮発性がインパクトのある味わいとなっている。飲み方は、ロック、ミルクとのカクテル、ストレート、ハイボール、水割りなど。甘いデザート系を好む女性を主なターゲットに据える。
同会によると、今後も同商品を使った洋菓子店のコラボ商品開発などブランド発信に努め、別の地域資源を活用したリキュールの開発の予定もあるという。
価格は1,260円(300ミリリットル)。限定1,200本。酒販店5店・やちや酒造で販売する。