金沢美術工芸大で「木彫り」体験教室-親子で一日美大生気分

美大生らのアドバイスを受けながら制作に励む参加者

美大生らのアドバイスを受けながら制作に励む参加者

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 金沢美術工芸大学(金沢市小立野5)で8月21日・22日、親子制作体験教室「親子でチャレンジ! 本格的な木彫を作ろう!!」が開催され、地元の小学4~6年生と母親6組12人が一日美大生気分を味わった。

「親子でチャレンジ! 本格的な木彫を作ろう!!」の様子

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 美大生が授業などで使っている素材や道具を用いて、学校の図工の授業では経験できない本物の美術の世界を体験してもらおうと、同大が企画した。

 素材は、直径30センチ、高さ50センチの丸太。軽くて軟らかいキリ、木目が細かく、硬いイチョウ、濃い深緑色で彫りやすい朴(ホウ)の3種類が用意され、参加者がそれぞれ1種類を選び、2日間かけて、ノミや彫刻刀であらかじめ決めたテーマの形に彫り上げた。

 子どもたちのテーマは、自宅で飼っているペットの犬やウサギ、カメ、クマのぬいぐるみ、化石のアンモナイトなどさまざま。夏休み終盤の開講とあって、ほぼ全員が完成作を新学期、工作や自由研究の宿題として学校に提出する予定で、慣れない手つきながら真剣な表情で制作に打ち込んでいた。

 母親たちもそれぞれ丸太に向かい、子どもたちに負けず劣らずの熱心さで、娘をモデルにした長い髪の少女像やスヌーピー、「ゲゲゲの鬼太郎」に登場する妖怪などを作った。互いの仕上がり具合を比較しながら、励まし合ったり、褒め合ったりする親子の姿も見られた。

 指導役は同大美術科彫刻専攻の石田陽介教授と非常勤講師、学生ら計7人が務め、安全な道具の使い方やきれいな彫り方をアドバイスし、制作も手伝った。

 母親と分担して母犬と子犬を完成させた金沢市大浦小5年の池田真央さんは「最初は難しいと思ったが、美大生に教えてもらって、かなり上手にできたと思う。学校で先生や友達に上手だと言ってもらえたらうれしい」と、来る新学期に思いをはせた。

 石田教授は「お母さん方にも童心に返って楽しんでもらえたので良かった。手助けをした学生にとっても良い経験になったのでは」と振り返った。

 同教室は、8月28日・29日にも行われる。

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