金沢市内などを会場に4月29日から5月5日まで開催された「ラ・フォル・ジュルネ金沢『熱狂の日』音楽祭2010」の来場者数が延べ約10万9,000人に上ったことが、17日までの同音楽祭実行委員会事務局の集計でわかった。
同音楽祭では「ショパン,ジェネラシオン1810」をテーマに、56の有料公演と130の無料公演が繰り広げられ、海外からの個人17人・5団体を含む個人122人・39団体、総勢1,876人のアーティストが出演。金沢市の石川県立音楽堂や市アートホール、JR金沢駅周辺、香林坊・広坂地区などで、ショパンと、同時代に生まれたロマン派の作曲家シューマン、リスト、メンデルスゾーンの楽曲を演奏した。
集計によると、期間中の来場者は前年を1万6,000人程度上回り、過去最高の延べ10万8,916人に上った。内訳は、有料公演が4万30人(前年3万8,353人)、無料公演は6万8,886人(同5万4,825人)。しいのき迎賓館・広坂緑地(広坂2)で「吹奏楽の日~楽しいポップスコンサート&マーチングステージ」を初めて実施するなど、公演数を倍増したむさし・香林坊・広坂地区での「街なか開催イベント」には、有料8公演に2,920人、無料11公演に9,210人(前年無料9公演のみ1,490人)が集まり、参加者数の拡大に貢献した。
また、JR金沢駅ヴァンドーム広場で3日間にわたって行われた子ども対象のキッズプログラムには582人が訪れ、バイオリンやハープの演奏を体験したり、ショパンにまつわるクイズに挑戦したりして音楽に親しんだ。
同事務局は最終日の5日、来場者数を延べ約10万8,150人と速報しており、17日までに確定値をまとめた。
同事務局では「来場者数の純増は街なかの公演数が増えたためだと思われる。3年目を迎え、市民や観光客の間でラ・フォル・ジュルネ金沢が定着してきたのでは」と分析する。
来年は「ウィーンのシューベルト」をテーマに、ロッシーニやサリエリ、ベートーベンらの楽曲も取り上げる。