金沢21世紀美術館に恒久展示作品-光の変化で「開かれた美術館」表現

金沢21世紀美術館に完成した恒久展示作品、オラファー・エリアソン「Colour activity house」

金沢21世紀美術館に完成した恒久展示作品、オラファー・エリアソン「Colour activity house」

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 金沢21世紀美術館(金沢市広坂、TEL 076-220-2800)に新たなコミッションワーク(恒久展示作品)「Colour activity house」が完成し、3月20日に披露式典が行われた。

あいさつする秋元雄史館長

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 同作品は、世界的に活躍するデンマーク出身の現代美術作家オラファー・エリアソンさんが5周年を迎えた同館のために制作したもので、東側広場に設置された。色の3原色であるシアン・マゼンダ・イエローが彩色されたガラスの壁が渦巻き状にパビリオンを形成する。高さ3メートル、直径10メートルの作品中央には光源が置かれ、日没後はガラスを通して色の領域に輝きを与える。

 同館の顔として、すでに親しまれている恒久展示作品「スイミング・プール」に続く同作品は、日中にその中を歩くと立つ位置や日光の強度によって、異なる色の美術館・広場・街の風景を楽しめる。夜間は中央の電灯によりガラス全体が照射され、外側から見ると色の付いた灯台のようにも見える。24時間いつでも自由に鑑賞することができ、「変化し続ける光の状態や街の様子によって見る度に異なる体験をもたらす」同作品は、「開かれた美術館」をテーマとする同館が目指す「作品と美術館」「美術館と街」「街と人」のつながりを創出する。

 式典では、山出保金沢市長が「5周年を迎え、新たなチャームポイントが加わった。作品の色相から、美術館や街の生き生きと楽しい姿が透けて見える。多くの人が訪れ、国内外に広く知られるようになれば」とあいさつし、秋元雄史同館長は「屋外に設けたこの作品は、ただ見るだけではなく、人がかかわっていける。美術館が地球なら、この作品は月のよう」と解説した。

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