金沢の「Kapo gallery(カポギャラリー)」(金沢市小将町1)で現在、知的障害や精神障害、自閉症のアーティスト7人が描いた絵画などが並ぶ作品展「金沢発信アウトサイダーアートVol.2」が開催されている。
障害者に月2回、美術創作の場を提供している「金沢アート工房」が、作品の発表の場として、同展を企画した。開催は昨年に続き2回目。「アウトサイダーアート」のタイトルには、正規の美術教育を受けていない人が、何ものにもとらわれず、自分の感性だけで創作した美術との意味が込められている。
作品は、色鉛筆を使い、迫力ある筆致で雪男を描いた「ビッグフット」、全身を緑色で仕上げた「阿修羅王像」、想像上の生き物をほのぼのとした色使いで描いた「ズンドコベロンチョ」など、絵画、紙粘土細工をはじめとする約50点。高校1年の女子生徒が作画から製本まで1人で手がけた漫画本もある。
出品者の年代は高校生から40歳代までと幅広く、個性あふれる作品が会場に並ぶ。来場者は1点、1点の前でゆっくりと足を止めて鑑賞している。
金沢美大非常勤講師で、金沢アート工房代表の国枝千晶さんは「知的、あるいは精神的に障害を持っていて、絵を描いたり、ものを作ったりすることに才能がある人たちがいる。こうした人たちにスポットライトを当てたい」と話す。
開館時間は11時~17時(最終日は16時まで)。入場無料。3月21日まで。