音符や楽器描いた加賀友禅新作小物-作家ら県立音楽堂と共同制作

和の趣のある名刺入れ

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 加賀友禅作家の有志12人でつくる「加賀友禅懇話会」は、石川県立音楽堂(金沢市昭和町、TEL 076-232-8111)との共同企画として、音符や楽器を描いた名刺入れ、ミニ額、携帯電話ケースなどを制作した。

新作の加賀友禅小物

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 現在までに完成しているのは、五線譜上に音符に見立てた南天の実を描いた名刺入れ(6,300円)や、ピアノの鍵盤、ト音記号に花をあしらったデザインのミニ額(2,000円)、幾何学模様と音符を組み合わせた絵柄の卓布(3万9,800円)、琴や三味線を描いた布製の携帯電話ケース(7,000円)など。友禅作家たちが、県立音楽堂や、4月29日に開幕する「ラ・フォル・ジュルネ金沢『熱狂の日』音楽祭2010」の今年のテーマであるショパンをイメージして制作した。

 サイズは小ぶりだが、どの品も、のりを置いて染めるという、友禅着物と同様の手間暇がかけられている。現在、新作小物を制作中の作家もおり、今後さらに品数が増えていく予定。描いてほしい楽器や音符などのデザインを同会に伝えれば、自分だけの絵柄の小物を作ってもらうことも可能だという。

 加賀友禅懇話会では、着物の需要が低迷し、作家の仕事が減っていることから、自分たちの手で現状を打開しようと、県立音楽堂に共同企画を持ちかけていた。

 同会事務局長の北澤寛司さんは「作品は一つのモデルなので、お客さんの反応を聞きながら、デザインを増やしていく」と意気込み、県立音楽堂館長の山腰茂樹さんは「作家の皆さんの熱意に打たれた。ラ・フォル・ジュルネ金沢の開催期間にも、特別コーナーを設けて紹介したい」と話す。

 音楽堂では、来月中にも館内のチケットボックスにコーナーを設け、「オリジナルグッズ」として販売する予定。作品は、金沢・クラフト広坂(広坂1)で開催されている「『芽吹き』~加賀友禅 八人展~」会場でも展示販売している。同展の開催時間は11時~17時。月曜定休。入場無料。2月28日まで。電話での注文は北澤さん(TEL076-251-8099)まで。

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