兼六園からほど近い加賀友禅伝統産業会館(金沢市小将町)で現在、加賀友禅作家を目指す若手らがつくる「青花会」の創作展が開催されている。
青花会は加賀友禅作家に師事する若者手らが中心となって結成する勉強会で、その名は加賀友禅の制作工程で下絵に用いられる植物に由来する。同会は設立から50年近い歴史があり、現在第一線で活躍する作家を多数輩出している。近年は会員数が減少し活動も縮小傾向にあるが、年に1度の創作展は継続し、技術の研さんと後継者同士の交流に努めている。
会場には振袖、留袖、訪問着などの加賀友禅着物のほか、帯、染額、友禅染の手法を転用したバッグやカレンダーなど、若手らしい自由な発想と斬新なデザインセンスが反映された作品約20点が展示されている。
会員と品評する作家の投票で決まる青花会賞は、堀口真澄さんの訪問着「故郷」が受賞。金沢市の呉服専門店8店の投票で決まる石川呉専会賞は、堀口真澄さんの訪問着「立ち枯れて」と高田克也さんの染額「さえずり」が受賞した。
開館時間は9時~17時。入場無料。今月21日まで(18日は休館)。