東京ビッグサイト(東京都江東区)で9月8日~11日まで開催される「東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2009」に、北陸先端科学技術大学院大学(石川県能美市旭台1、通称=JAIST)の講座「石川伝統工芸イノベータ養成ユニット事業」で生まれた伝統工芸の新商品が出展される。
同事業は、伝統工芸を軸にして地域再生への取り組みができる人材の養成を目的に実施されているもので、ギフト・ショーへの挑戦は今年で2回目。輪島塗、山中漆器、九谷焼、金沢仏壇などの職人や問屋らが参加する「商品開発実践プロジェクト」が今年4月から新商品の開発を進めてきた。商品企画のブラッシュアップ、試作品制作、ビジネス展開プラン作成などを経て、最終講義となる8月22日は展示会用ディスプレーのリハーサルが行われた。
ギフト・ショーは、パーソナルギフトマーケットに携わる国内外の流通関係者が集まる国内最大規模の見本市で、昨年同様20万人の来場が見込まれている。展示会での情報発信が販路開拓につながることから、受講生らは真剣な面持ちで商品を並べ、互いに意見を交換していた。
今回のギフト・ショーに出展するのは13社。昨年「九谷焼USBメモリー」のヒット作を出した朝日電機製作所(白山市旭丘)の砂崎友宏さんは、今年はその進化形であるアロマが楽しめるUSBや九谷焼の外付けハードディスクなど、パソコン周りのアイテムをそろえる。今年初参加の九谷焼陶芸館(能美市泉台町)の佐久間忍さんは、山中漆器のろくろびき職人とのコラボレートで、携帯できる「まいちょこ」を開発した。
同ユニット事業の事務局長を務めるJAIST知識科学研究科の緒方三郎特任准教授は「今回はメンバー内でのコラボレート作も多く、昨年以上の反響を期待している」と話す。