6月5日に行われる「加賀友禅燈ろう流し」で使われる灯籠(とうろう)の絵付けが5月24日、金沢市の加賀友禅染色団地(金沢市専光寺)で行われた。
加賀友禅は水や川とのつながりが深い。浅野川ではかつて加賀友禅の着物の制作の工程で余分な染料やのりを洗い流す「友禅流し」と呼ばれる作業が行われていた。「加賀友禅燈ろう流し」は水の芸術ともいわれる加賀友禅と川のつながりに感謝し、加賀友禅に携わってきた故人の霊を慰めるため、約1,000個の灯籠を夕暮れ時の浅野川の清流に流す行事。金沢市で最も盛大に行われる祭りである「金沢百万石まつり」の特別協賛行事として毎年行われており、今年で35回目を迎える。
灯籠は毎年、友禅業界の関係者が中心となって約100個を新調する。この日は若手友禅作家やその弟子らが絵付けを行い、普段は絹の上に描いている花鳥風月の優雅な柄を、和紙の上に再現した。
会場は浅野川(天神橋上流~浅野川大橋間)。開催時間は19~21時。雨天順延。