クリエーターによるトークイベント「EAT KANAZAWA 2026」が2月22日、金沢市民芸術村(金沢市大和町)で行われた。
実行委員会と金沢市が企画し、今年で29回目。「EAT」とは「Electronic Art Talent」の略で、テクノロジーと人間の才能を議論する場としてさまざまな分野のクリエーターを招き、新しい価値や可能性の提言を行っている。今年は「才能よ、呪文を唱えよ。~AIは、ヒトの何を解放するのか~」をテーマに、3つのセッションに15人のクリエーターが登壇。会場には約100人が集まった。
イベントの冒頭でAI(人工知能)を使った楽曲にゲストによる演奏を加えたライブパフォーマンスがあり、「クラシックの反逆者」と自称するミヤタコーヘイさんがチェロで参加。金沢市の村山卓市長はフルートで参加した。
続いて行われたセッションでは、AI研究者の徳井直生さんが自作の装置を紹介。ヒューマン・ビートボクサーのREATMO(リトモ)さんの発声を電子楽器のような音に変換するデモンストレーションを行った。AIで音を加工しリアルタイムで出力する仕組み。ライブパフォーマンスでも活用した
「AIを音楽の制作プロセスに入れることに関心がある。身体的感覚を重視して人間の感性を表現できるようにしたい」と徳井さん。REATMOさんは「AIの出力は音楽的に正確ではないところが多いが、まれにグルーブ感が生まれる。新音楽ジャンルとしての可能性がある」と期待を寄せる。
弁理士の齋藤拓也さんは「著作権など、AIに関する法整備は追いついていないのが現状。クリエーターは恐れずにAIを使ってほしい。ルールはみんなで作っていけばいい」と話す。
デザイナーや建築家などが登壇するセッションでは、多くの仕事がAIに置き換わる時代にものづくりの現場では職人の役割がどう変化するかを議論した。