金沢美術工芸大学(金沢市小立野2)美術工芸学部の卒業制作展が2月23日、金沢21世紀美術館(広坂1)で始まった。
今年で69回目となる同展。3学科158人の卒業制作作品を展示する。視覚デザイン専攻4年の三隅玲那さんは「Movigraphy」と題し、筆の動きから制作したデジタルモデルを3Dプリンターで出力し、スポットライトの影がひらがなとして見える作品を展示した。解説する動画や展示台なども自らデザインしたという。
筆の動きは動画撮影して上下方向を数値化し、はかりの上で字を書いて圧力を測定するなどした。三隅さんは「データから3Dでモデリングする際のルール作りに一番苦労した」と振り返る。
4歳から書道を始めたという三隅さんは、理系大学への進学を目指していたが、デザインの道があると知り、方針転換して美大に入った。「書は作品だけではなく、作者の息づかい、体や筆の動きなどが伝わることで人の心が動く。見えないものを視覚化して伝えたい」と三隅さん。昨年参加したデザインコンペでは、雨の音を視覚化し音に変換するアプリでファイナリストに選定された。「これからは表現や展開のしかたなど、幅を広げた活動をしたい」と意気込む。
2月28日まで。