
能登をはじめ全国の食材を炉端焼き形式で楽しめる「出張能登炉ばた」が10月4日から、アピタタウン金沢ベイ(金沢市無量寺4)駐車場内の特設会場で開催される。
1月に奈良県の大和西大寺駅前で初開催し、大阪府や岐阜県を巡回して今回が4会場目。運営は「ハイリスク」(京都市)。社長の香川雄太さんが能登半島地震の被災地で炊き出しボランティアを行い、現地の状況を目の当たりにしたことから、地元の生産者や飲食店の販路を作り、食を通じて復興支援や地域活性化につなげるイベントとして立ち上げた。同社広報の長谷川順一さんは「能登の食文化は全国に誇れるもの。県外企業だからこそ、能登の魅力を全国各地へ橋渡しする役割が担えると感じている。復興支援と同時に、日本の食文化全体も豊かにしていきたい」と意気込む。
会場では、かに汁(200円、1人1杯限定)や七尾市から仕入れた能登かき(1個100円、1人5個限定)、能登近海で水揚げした魚介類をセットにした「能登応援セット」(3,900円)、輪島朝市の干物を詰め合わせた「輪島の朝市セット」(1,500円)などを販売する。購入後、会場に置かれた炭火の炉で焼いて食べられるほか、持ち帰ることもできる。
過去の開催地では来場客から「能登に行きたくても行けなかった。現地の味を体験できてうれしい」という声や「能登を思い出して涙が出そうになった」という声が寄せられたという。会場には募金箱を設置し、売上の一部と合わせて被災地に寄付する。
長谷川さんは「能登の生産者からも『消費者とのつながりが新たな希望になる』という声をもらった。その一杯、一皿が能登の復興につながる大きな力となる。能登の食材や全国のおいしいものを味わい、生産者や現地の人々の思いを感じてもらえれば」と話す。
開催時間は12時~21時。11月9日まで。