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石川県立能楽堂で万葉朗読ライブ 音楽家や能楽師らとのコラボも

朗読する戸丸彰子さん

朗読する戸丸彰子さん

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 万葉朗読ライブ「令和の金沢・能登に花ひらく古代文化」が6月14日、石川県立能楽堂(金沢市石引4)の能舞台で行われた。

石川県立能楽堂で行われた朗読ライブ

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 企画・脚本と朗読を担当したのはフリーアナウンサーで朗読家の戸丸彰子さん。古事記の世界をテーマにした氷室冴子の物語「ヤマトタケル」の朗読にショパンやモーツァルトのピアノ曲を合わせた演目と、天平時代の奈良・當麻(たいま)寺を舞台にした折口信夫の「死者の書」の朗読に能「当麻(たえま)」の舞を合わせた演目などを行った。

 戸丸さんは朗読で声のトーンや抑揚を変化させながら、登場人物の情感を豊かに表現した。それぞれの演目はピアニストやチェリスト、雅楽師らによる演奏と、能楽師や石浦神社巫女(みこ)による舞などのコラボレーションによって独特な雰囲気をつくり出した。出演者は万葉調の衣装や髪型をして、舞台上は映像の投影や照明による演出をするなど、古代の世界観を表現した。

 「能登文化の奥深さを知ってもらいたくて、能登にゆかりがある大伴家持や折口信夫の作品をテーマに選んだ」と戸丸さん。「能楽師や音楽家たちとの即興性の高いパフォーマンスに挑戦し、一期一会の舞台になった。朗読しながら緊張感と興奮を感じ、鳥肌が立ちっぱなしだった」と振り返る。今後は同じテーマで能登公演を行うほか、来年は宮沢賢治と泉鏡花の文学を取り上げるという。「朗読を通して、地域や年代を超えた絆づくりやコミュニケーションに役立てれば」と話す。

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