金沢21世紀美術館(金沢市広坂1)が2月1日、受付・監視スタッフのユニホームをリニューアルした。
同館のユニホームデザインは、2004(平成16)年の開館時は「ISSEY MIYAKE」のデザイナーだった滝沢直己さんが担当し、2014(平成26)年は「ミナ ペルホネン」の皆川明さんが担当した。開館20周年記念事業として行う3回目のリニューアルでは、「CFCL」クリエーティブディレクターの高橋悠介さんがデザインを担当した。
ユニホームは冬用と夏用の2パターンを用意。いずれも背面に同館のアイコンカラーであるオレンジのラインを配色した。CFCLがこだわる「コンピュータープログラミングニット」の手法を使い、新潟県の工場で製作した。
冬用は再生ポリエステル100%の素材を使ったチェスターコート型で、ポケットはスマホやメモなどを入れるというスタッフの意見を取り入れ、大きめにデザイン。脇のスリットは深めに入れ、着席の監視スタッフでもシルエットが崩れないよう工夫した。
夏用はビッグTシャツと、ポケットの代わりに巾着型のサコッシュを組み合わせる。ビッグTシャツはコットン・イン・コンバージョンと再生ポリエステルをブレンドした生地を使い、強度や洗濯機で洗える実用性にこだわった。
高橋さんは「学生のころから何度も通った金沢21世紀美術館のユニホームをデザインするのは、大きな喜び。同館に抱くフラットでオープンなイメージをユニホームに取り入れ、10年後でも古く見えない普遍的なデザインにこだわった。空間との調和を目指しつつ、遠くから見てもスタッフだとひと目で分かることも重視した」と話す。