金沢市広坂1丁目にある雑居ビルの空き室で8月10日・11日、親子キャンプが行われ、参加した子どもたちと母親が街中での非日常体験を楽しんだ。
広坂商店街と「まちづくり研究会」が、夏休みを利用して同地区で1泊2日を過ごし、街のファンになってもらおうと企画した。
主会場は、金沢21世紀美術館に隣接する雑居ビル3階にある、広さ約50平方メートルのオフィス。かつては事務室として利用されていたが、現在は空き室となっており、トイレは使えるものの、電気・ガスは通じておらず、水道も長く使われていない。
参加した中村朱里さん(11)=金沢市森本小学校5年=と妹の心春さん(8)=同3年=、母親の美智子さん(42)は、カーペット敷きの床の上にテントを張り、早速ごろ寝。「いつもクーラーの効いた涼しいところにいるから、暑いのが楽しい」「テントの中が狭いのがいい」などと歓声を上げ、「キャンプ」ならではの不便さを満喫していた。
開け放った窓の外からは今を盛りと鳴くセミの声が室内に降り注ぎ、夏の思い出づくりに華を添えた。
体験プログラムとしては、同ビル1階にあるギャラリー「COLONY(コロニー)」での九谷焼上絵付け、同美術館での「金沢ナイトミュージアム」観賞、本多の森、鈴木大拙館などを巡る早朝クイズラリーが用意された。
親子キャンプは同24日・25日にも開催される。