金沢市民芸術村(金沢市大和町)で現在、白山市出身の絵本作家なばたとしたかさん(35)の作品を紹介する「こびとづかん原画展」が開かれている。「こびと」を探すコーナーもあり、来場した親子連れらが歓声を上げて楽しんでいる。
2006年に発売された「こびとづかん」(長崎出版)は、実在しない「こびと」の生態を昆虫図鑑のように解説した異色の絵本で、全国的に人気を集め、シリーズの累計発行数は180万部に上っている。
県内での展覧会は初めて。同芸術村アート工房のディレクター、前伊知郎さんと荒川昭広さんが以前勤めていた専門学校、旧・国際デザインカレッジ金沢で教え子だったなばたさんに声を掛け、実現した。
会場には、「こびとづかん」の原画26点が並ぶ。アクリル絵の具で描かれており、特有の色つやを間近に見ることができる。
このほか、絵本で紹介されているこびとの捕まえ方や、飼い方をジオラマ風に再現したコーナー、木の葉などを使った「こびとをさがそう!」のコーナーも用意。金のにおいをかぎ分けるという「タカラコガネ」、どう猛で、捕まえた後はおとなしくなるまで3日間、つるしておかないといけないという「リトルハナガシラ」などが登場し、子どもたちは「わあ、本当のタカラコガネみたい」「こびとが捕まっている」と大喜びしている。
開場時間は10時~18時。入場無料。9月30日まで。同29日・30日の10時~16時には、ゲームイベント「こびとをさがそう」が開催される。小学生以上が対象(幼児は親同伴であれば可)で、参加無料。事前申し込みは必要ない。