金沢市竪町のアキバ(秋葉原)系テナント専門ビル「BELSEL(ベルセル)」に7月16日、女性スタッフがメードと執事に扮(ふん)して接客するコンセプトカフェ「CAMELOT(キャメロット)」がオープンした。
店舗面積は約45平方メートル。席数は20席。経営は、アニメソングのライブイベントを開催したり、学生と協力してゲームを開発したりと、「オタク文化」の振興に取り組む「AVALON(アバロン)」(小松市)。店名の「CAMELOT」は、中世ヨーロッパの騎士道物語「アーサー王伝説」に出てくる宮廷の名前から命名。執事やメードが給仕をしてくれる城内をイメージした。
店内には常時、黒色のドレスに真っ白いエプロンを合わせたメード服姿のスタッフが待機しており、客が来店すると「お帰りなさいませ。ご主人さま、お嬢さま」とあいさつして出迎える。飲食代金は「お給金」と言い換え、支払いが済むと、手作りのイラスト入り領収書を手渡すサービスも。
スタッフは16歳~22歳の女性11人で、うち2人は男装をして執事役を務め、若い女性客の人気を集めている。スタッフのみうさん(16)は「メードさんに憧れていた。いつも笑顔で、お客さまみんなに好かれるようになりたい」と声を弾ませ、アニメ好きだというはるなさん(22)は「以前はよくメードバーに1人で出掛け、癒やしてもらっていた。私も人のことを癒やせる仕事をしたい」と意気込む。済藤さん(19)は「自宅でコスプレをしていたので、実際にメード服を着ることができてうれしい」と笑顔を見せる。
気に入ったスタッフと有料で写真撮影することもできる。メニューはウーロン茶、コーヒーなどのドリンク類(250円~)、オムライス、カレーライスなどのフード類(500円~)、デザートを取りそろえる。
オーナーの西良弘AVALON社長は「オタクというとコミュニケーションができない人というイメージを持たれがちだが、実態は違うということも知らせていきたい。健全に、明るく楽しくやっていく」と話す。「金沢に秋葉原のようなオタク文化を根付かせたい」とも。将来的には、県内を舞台にしたテレビアニメ「花咲くいろは」のコスプレで来店客を迎える単発イベントも企画していくという。
営業時間は11時~20時。