2周年を迎えたギャラリー「金沢アートグミ」（金沢市青草町、TEL 076-225-7780）で現在、記念の個展「高橋治希 個展『in the vine』」が開催されている。

　金沢在住の高橋さんは九谷焼を用いたインスタレーションの制作を行い、越後妻有アートトリエンナーレ、瀬戸内国際芸術祭、INAXギャラリーなど、発表の場を広げながら精力的な活動を続けるアーティスト。

　同展では、建築家・村野藤吾が昭和初期に設計した同ギャラリーの建築空間で、高橋さんの新作「in the vine」を紹介する。九谷焼の白磁で花を表現する同作品は、天井と隣り合う2面の壁が接する3辺の輪郭線を光で切り開き、そこから発光するように透光性のある九谷焼のつる植物が室内に広がる。磁器が光を包み、内から外へ新たな広がりを生み出す高橋さんの作品世界は、アートの可能性や楽しさや喜びを体現できる内容となっている。

　21日には、トークイベント「アートの楽しみをまちづくりに活かす」（19時～20時30分、定員50人）を予定する。山野之義金沢市長や高橋さんら4人が、市民・NPO・行政・企業・学校との関係から、文化施設や伝統保全に力を入れてきた同市のアート行政について意見交換を行う。

　開場時間は10時～18時。水曜定休。7月10日まで。