震災被災者を音楽の力で癒やそうと、仙台市内で無料演奏会を開いている仙台フィルハーモニー管弦楽団とオーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)が共演する「大震災からの復興支援コンサート」が4月18日、石川県立音楽堂(金沢市昭和町)で開催される。
コンサートのテーマは「がんばろう東北 つながれ心 つながれ力」。谷本正憲知事や山野之義金沢市長ら9人が発起人となり、2007年3月の能登半島地震の際に全国から支援を受けたことへの恩返しとして、OEKと合同公演開催などで交流がある同フィルを招き企画した。
仙台フィルは活動拠点のホールが被災し、フル編成での地元公演はままならないが、小規模の演奏会を仙台市内で開き、被災者を励ましている。今回のコンサートは、入場料収入から移動費や宿泊費などの公演経費を除いた全額を仙台フィルに渡し、今後の活動費用に充ててもらうのが趣旨。
当日は、オープニングで元ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団コンサートマスターの安永徹さんと仙台フィル、OEKがJ・Sバッハの「G線上のアリア」を献奏し、震災の犠牲者を悼む。仙台フィルはまた、郷里の復興への願いを込めてシベリウスの「フィンランディア」を演奏。OEKと合同でドボルザークの交響曲第9番「新世界より」も披露する。
入場料は、一般=5,000円、大学生以下=2,000円。全席自由。チケットは同音楽堂チケットボックス(TEL 076-232-8632)で販売している。
OEKの後藤敏秀ヴァイス・ゼネラルマネジャーは「一般5,000円の入場料は少し高いが、半分は義援金だと思って、ぜひ足を運んでほしい。OEKはトロンボーンがおらず、弦楽器も少なく、普段、『新世界より』は演奏できないので、この機会に聴いていただければ」と来場を呼び掛けている。