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金沢21世紀美術館でホンマタカシさん作品展「ニュー・ドキュメンタリー」

作品を解説するホンマタカシさん

作品を解説するホンマタカシさん

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 金沢21世紀美術館(金沢市広坂、TEL 076-220-2800)で現在、特別展「ホンマタカシ ニュー・ドキュメンタリー」が開催されている。

ホンマタカシさんの2010年の新作シリーズ「M」

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 時代の乾いた雰囲気や被写体との独自の距離感で知られる写真家・ホンマタカシさんの作品155点を紹介する同展。物語や感情を表現するのではなく、被写体をただ写し取るというドライな視点により、表現か記録かのどちらに寄ることのない「ニュー・ドキュメンタリー」をコンセプトとする。ホンマさんが写真家として活動を始めた当初から持ち続ける「ドキュメンタリーとしての視点」と、写真そのものの「アートとしてのアプローチ」で、写真表現の持つ可能性に挑む。美術館でのホンマさんの本格的な個展は同展が初。

 従来のプリントだけでなく、写真をもとにしたシルクスクリーン、双眼鏡でのぞき込んで鑑賞するインスタレーション作品、イメージを集積した本や絵画など、さまざまな手法やメディアを用いた最新作を展示し、写真が映し出す現実を通して「見ること」の意味を考え、「写真とはいったい何か」に迫る。

 会場には、雪山での鹿狩りの痕跡を追った「Trails」、ライフワークとして取り組んでいる東京の風景と1人の少女を撮影し続ける「Tokyo and My Daughter」など、テーマごとに作品を展示している。同館の設計を手がけた建築ユニット「妹島和世+西沢立衛/SANAA」が、ホンマさんの最新作「re-construction」のためにデザインした空間には、ホンマさんが雑誌の表紙や編集を手がけたページの中面を再撮影し、本として仕上げた作品を積んだ。12メートルもの高さの展示室には、世界中のファストフード店を撮影しシルクスクリーンで制作した作品シリーズ「M」を床面に配置する。「高さのある空間であえて床面に配置された作品をのぞき込むような感じで見てほしい」とホンマさんる。

 開場時間は10時~18時(金曜・土曜は20時まで)。月曜休場(3月21日は開場)。入場料(同時開催の桑山忠明展との共通観覧券)は、一般=1,000円・大学生=800円・小中高校生=400円・65歳以上=800円。3月21日まで。

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