NHK教育テレビの子ども向け番組に出演している絵本作家サトシンさんの「絵本&おてて絵本&ソング絵本よみまショー」が2月28日、金沢百番街(金沢市木ノ新保町)のトレンド館ウエルカムアイランドで開かれ、親子連れ約80人が歌や話を楽しんだ。
サトシンさんは新潟県在住。3年前、長女の誕生をきっかけに、広告制作プロダクションを辞めて絵本を描き始めた。現在は、NHK教育テレビの「みいつけた!」に出演するとともに、全国で、絵本や物語に関するイベントを行っている。県内でのショー開催は初めてで、うつのみや(金沢市広坂1)が企画した。
当日は、サトシンさんが自作の絵本「ヤカンのおかんとフトンのおとん」の読み聞かせを行った。主人公の子どもが、怒って沸騰してばかりのお母さんと、休日はいつも寝てばかりで、布団のようになっているお父さんに対して、うんざりしたり、寂しがったりする様子を描いた話で、参加した子どもたちは笑いながら聞き入っていた。
参加者が手を本の形に広げて、その場で創作した話を披露する「おてて絵本」のコーナーでは、3歳の幼児が作った「泥棒に入られることを用心するあまりに、家から出られなくなった泥棒さん」の話が紹介された。サトシンさんの指名を受けた参加者の女性も、娘を主人公に幾度もしかられて、ようやく着替えをした女の子の話をし、会場から拍手を浴びた。
サトシンさんは「子どもが作った話を記録していけば1冊の本になる」と話し、家庭での「おてて絵本」の実践を勧めた。