「アイス+しょうゆ」の組み合わせを海外へ-金沢の蔵が米国向け輸出

アイスクリームにかけると第三の味が生まれるしょうゆ

アイスクリームにかけると第三の味が生まれるしょうゆ

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 ヤマト醤油味噌(金沢市大野町4、TEL 076-268-1248)は11月までにアイスクリーム用しょうゆの米国向け輸出を開始し、海外でしょうゆの新たな楽しみ方を提案している。

米国でアイスクリーム店を展開する「Dr. Bob’s」のイメージ写真

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 同社は明治44(1911)年創業の老舗でしょうゆやみそ、調味料を製造販売する。「アイスにかける醤油」は同社の山本晴一社長が考案し、日本国内で2008年4月末から販売を開始した。丸大豆しょうゆに砂糖と水あめで甘さを加え、黒みつのようなとろみをつけたのが特徴。アイスクリームやソフトクリームのほか、シュークリームやパフェ、クレープ用のソースに適しており、あんみつやもちなどの和菓子、果物などにも合うという。

 同社では2000年よりしょうゆやみそなどを米国などの海外に輸出してきた実績があり、現在、米国のカリフォルニア州、ネバダ州、ワシントン州にある「Whole Foods Market」の38店舗で同社の7商品を取り扱うほか、フランス・パリ市内にある三ツ星レストラン10店舗のうち8店舗で同社のしょうゆを採用している。

 アイス用しょうゆは今年9月より米国でアイスクリーム店を展開する「Dr. Bob’s」のメニューに加わり、カップ入りバニラアイスの中にマーブル状に混ぜ込んだ状態で販売され、順調な売り上げを記録しているという。

 同社長は「しょうゆにはバニラやバラ、コーヒー、ブランデーなど200種類ほどの香りの成分が含まれ、アイスクリームと組み合わせることで第三の味が生まれる。原料を選び抜き、じっくり熟成させた良いしょうゆには潜在的な力がある。アイス用しょうゆは、しょうゆをスパイスやフレーバーとして使ってほしいという提案の一つ」と話す。約18年前から同社のショールーム「ひしほ蔵」で提供するしょうゆ味ソフトクリームも「第三の味」を生かしたもので、現在は定番の人気商品となっている。同社敷地内で甘酒やスイーツなどを提供する「あまざけBar」では、土日限定でカスタードクリームとしょうゆのマッチングが味わえるシュークリームを提供するなどして伝統の味わいの新たな楽しみ方をプレゼンテーションする。

 「アイス用しょうゆは口にした人がついつい笑顔になる味わい。長い時間をかけてはぐくまれてきたしょうゆは先人の知恵の塊で、時間に磨かれて残ってきた。今回のようなしょうゆの応用も、ちゃんとした品質があって初めて可能になる。これからも、『笑顔系のしょうゆ屋』として、しょうゆのすごさを感じてもらえるような商品を開発していきたい」(同社長)とも。

 価格は150ミリリットル578円。同社ウェブショップでも扱う。

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