金沢の学生12人がフリーマガジン発行-学生の社会参加呼びかける

「Rinngo」第2号

「Rinngo」第2号

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 金沢美術工芸大学(金沢市小立野)や近郊の大学生有志が、学生の視点で集めたニュースや地域情報を発信するフリーマガジン「Rinngo(リンゴ)」を発刊し注目を集めている。

フリーマガジン「Rinngo」の創刊号~第3号

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 聖書に登場する「知識の実=リンゴ」からネーミングされた同誌は、今年4月の創刊から第3号まで合計2万部を発行。学生起業家やビジネスサークル、就職活動のヒントなどを紹介し、学生の社会参加を呼びかけている。

 運営に携わるメンバーは、金沢美術工芸大学・金沢大学・石川県立看護大学などの学生12人。企画や広告の営業、デザイン制作まですべて学生自ら行い、大学間や社会人との交流を重視しながら進めているという。美大生がデザインや取材、他の学生が文章を担当するなど、各得意分野を生かした紙面作りを心がけ、金沢美大3年生で編集部代表の松林洋輝さんは「実社会の現場で活動する難しさを体験することで、大学の授業では学べないことを身につける機会になれば」と話す。

 特集コーナーでは、身近にいる「すごい学生」にフォーカス。「大学3年生で企業の副社長やレストランのコンサルティングを兼務する学生起業家」や「世界を相手にする大学生~CVSサークル」「地球1周した学生が見たもの」など、注目の学生を取り上げる。「知っておきたいニュース用語」の解説や就職活動のヒントを紹介するコーナーには「就職難を切り抜けろ!不況の原因ってなんですか?」「野菜の株と株式の株」「法科大学院の定員削減で法律家の卵は大ピンチ」「キャッチコピーにはコツがある」などのトピックが並ぶほか、大学生ならではのイベントや飲食店、美容室など街情報も充実させた。

 創刊のきっかけについて、松林さんは「専門以外の勉強をしたいと思い、筑波大学に在籍した期間に、首都圏と地方で学生の持つ社会意識の格差を痛感した。地方の学生と社会の距離を少しでも縮めたいと思った」と話し、今後のビジョンについては、「市内のすべての学生に読んでもらえるメディアとして成長させたい。最終的には金沢を首都圏に負けないくらいの学生都市としてブランディングしたい」と意欲をみせる。

 同誌は、金沢美術工芸大学・金沢大学・金沢学院大学・北陸学院大学・石川県立大学・金沢医科大学・石川県立看護大学の7大学のほか、コンビニやデパート、図書館などでも入手できる。

 次号発行は12月3日。「夜」をテーマにしたニュースや情報の掲載を予定する。発行部数は各号5千部を予定するが「協力大学が増えればさらに部数を増やしたい」(松林さん)とも。

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