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金沢でホテルの客室を使ったアートフェア 個性的で幅広い工芸作品が並ぶ

客室に展示された作品を説明するギャラリー担当者

客室に展示された作品を説明するギャラリー担当者

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 ホテルの客室を使ったアートフェア「KOGEI Art Fair Kanazawa 2025」が11月28日~30日、ハイアット セントリック 金沢(金沢市広岡1)で行われた。

アートフェア「KOGEI Art Fair Kanazawa 2025」

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 認定NPO法人・趣都金澤などが運営する実行委員会が主催し、今年で9回目。国内外から42のギャラリーが集まり、過去最多となる約200組のアーティストによる約2000点の作品を42の客室やロビー会場に展示した。

 ガレリアポンテ(里見町)の部屋には、赤い唇をモチーフにした漆の作品を制作する五月女晴佳さんが、客室のベッドの上などに作品を並べた。早乙女さんは「唇は身体の内面や本質が表現できる。化粧することと漆の制作は感覚的に似ている」と話す。

 カフェ&ギャラリーミュゼ(柿木畠)から出品した長友由紀さんは、伝統的な友禅の手法で制作した現代的な絵柄の染め作品をパネルにして壁にかけた。友禅作品をインテリアとして楽しめるようにと、学生時代から続けているスタイルだという。

 ArtShop月映(安江町)の部屋では、漆作家の村田佳彦さんが、木材の塊から細く鋭い、立体的な一筆書きのような形状を彫り出し、漆で仕上げたオブジェ作品を窓際に展示した。

 ルンパルンパ(野々市市本町1)は「DJ陶芸」と称して音楽と陶芸を融合したライブパフォーマンスを客室内で行った。DJがターンテーブルをろくろの代わりに使って器を制作実演し、溶かしたレコードを融着させた陶芸作品の展示を行った。

 同展アドバイザーで東京芸術大学名誉教授の秋元雄史さんは「生活で使える工芸から部屋に飾るアートとしての工芸まで、幅広い作品がそろった。伝統工芸をさらに発展させた作品からは新しい工芸の広がりを感じるはず」と話す。

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