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金沢・東山などで「GO FOR KOGEI」 巡って見る工芸やアート

寺澤季恵さんのガラス作品

寺澤季恵さんのガラス作品

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 工芸やアートの作品を街のさまざまな場所で展示する「GO FOR KOGEI(ゴー・フォー・コウゲイ)2025」が9月13日、金沢市の東山エリアと富山市の岩瀬エリアの13会場で始まった。

「GO FOR KOGEI 2025」始まる

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 主催は認定NPO法人「趣都金澤(しゅとかなざわ)」など。6回目となる今回は「工芸的なるもの」をテーマに、18組のアーティストが参加して展示やイベントを行う。

 総合監修・キュレーターで東京芸術大学名誉教授の秋元雄史さんは、民藝(みんげい)運動を推進した柳宗悦の論考から同テーマを取り上げ、「見た目の美しさや個人の表現としてだけではなく、社会との関係や共有される美意識に宿る価値を考える機会にしたい」と話す。

 東山エリアの会場の一つで築100年以上という町家を使ったギャラリー「SKLo(スクロ)」(尾張町2)では、自然布の研究家で美術家の吉田真一郎さんが収集した大麻布のインスタレーションを展示。戦後に大麻取締法が制定されて衰退してしまった素材が持つ文化的価値と魅力を訴える。

 「HATCHi 金沢 by THE SHARE HOTELS」(金沢市橋場町)で展示するのは、福祉施設「やまなみ工房」(滋賀県)に所属する19人のアーティストによる作品。さまざまな素材や技法で作られたエネルギッシュな作品がカフェのスペースを埋める。

 卯辰山中腹にある木造アパートを改装した「KAI 離(かい・はなれ)」(東山2)には、建築プロデューサーの三浦史朗さんが創作した組み立て式の2階建て茶室を設置する。壁に使われるパネルには、上出長右衛門窯六代目の上出惠悟さんが卯辰山にゆかりがある陶工・青木木米を題材にした墨絵や、近隣に墓がある加賀友禅の始祖・宮崎友禅斎を題材にした油絵を描いた。

 木造住宅を改装したギャラリー「KAI(かい)」(同)には、ガラス作家・寺澤季恵さんの鉄とガラスで生命を表現した彫刻作品を置く。隣接する「スタジオあ」(同)には、木工作家・中川周士さんの直径約3メートルの木おけで作った茶室を置き、期間中には茶会を開くという。

 開催時間は10時~16時30分。料金は、東山エリア1DAYチケット=1,000円、共通パスポート=2,500円など。水曜休場。10月19日まで。

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