スッポンを使ったカジュアル料理を提供する「ほおずき庵」（金沢市野町、TEL076-241-0228）が11月11日、金沢のにし茶屋街にオープンした。コラーゲンが豊富に含まれる「スッポンの煮こごり」と「粥」を中心に、高級食材で「美肌」効果のあることから人気のスッポン料理が女性客を中心に人気を集めている。

　スッポンは中国で5千年から珍重され、日本では宮廷料理などでも利用されてきた。同店を経営する「スッポン堂」（金沢市神野町東）は輪島市近郊に研究センターを持ち、自らスッポンを養殖。木炭と薬草を善用した木炭池で養殖された「極上」のものを使用し、提供するスープは通常のスッポンスープの5倍の濃度という。「全国初」という「スッポンの煮こごり」と石川県産コシヒカリを使った「お粥」を組み合わせ、健康を意識したメニューを提供する。席数は12席。

　お粥を入れる土鍋を置く火鉢は、県内に「現在1人となった職人」（同店）が作った金沢の伝統工芸品「きり火鉢」を使用。優雅な蒔絵（まきえ）があしらわれた12台を仕入れた。メニューは、「松」がスッポン煮こごりと小腹がゆ、香の物、うずらの卵のセット（880円）、「竹」がスッポン煮こごりと小腹がゆ、香の物と紅白あられのセット（950円）、梅がスッポン煮こごり（大）と小腹がゆ、香の物、紅白あられのセット（1,150円）。金澤烏骨鶏卵や北海道産生ウニ、貝柱を使った「食通に人気」（同店）のメニューもそろう。

　オープンから約1カ月、訪れた人からは「スッポンだけあって翌日は化粧のノリが違う」「代謝がよくなる」「高価だと思っていたスッポン料理を気軽に試せるのがうれしい」などの声が聞かれているという。

　スタッフの吉村大志さんは「提供しているスッポンは純100パーセントで、通常スープの濃度と比べ5倍。健康にも効果がある極上のスッポンを、低価格で気軽に味わってほしい。観光客も多い茶屋街だけに気軽に立ち寄ってもらえれば」と話す。今後、東京や大阪への出店も計画しているという。

　営業時間は10時～18時。