外国人観光客向け英語版フリーペーパー-金沢のデザイン会社が創刊

創刊した英語版フリーペーパー「eye on Kanazawa」の表紙

創刊した英語版フリーペーパー「eye on Kanazawa」の表紙

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 デザイン会社のアーテックス(金沢市竪町、TEL 076-261-5175)は10月3日、金沢を訪れる外国人観光客向けの英語版フリーペーパー「eye on Kanazawa」を創刊した。

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 創刊号の仕様はタブロイド判でカラー8ページ。英語を理解できる外国人のフリー観光客を対象に、金沢の文化や観光スポット、飲食店や土産物、イベントなどの情報を写真や地図、イラストを盛り込んで紹介している。見開きページで特集されている金沢市中心街の飲食店18店舗は、英語メニューがあったり、英語での対応が可能だったり、英語を話す外国人客の受け入れ態勢が整っているところばかり。店舗写真はもちろん、営業時間帯が一目で分かるようにマークで表示されているほか、メニューの一部を写真付きで値段とともに掲載し、店舗ごとの予算を掲載するなど、初めて金沢を訪れた外国人客でも入店しやすいように配慮している。

 発行部数は25,000部。金沢市内での配布場所は、JR金沢駅構内の石川県金沢観光情報センターで外国人客に金沢市や石川県内の観光・交通・生活情報を提供する「金沢グッドウィルガイドネットワーク」(略称KGGN)のほか、金沢市内のホテルや掲載店舗など。そのほか、石川県を通じ、日本国内では成田空港、関西国際空港、中部国際空港セントレアの各空港、海外ではイギリスやドイツの関係機関でも配布している。ビジットジャパンキャンペーン実施本部の後援を受け、「YOKOSO! JAPAN」のロゴ使用許可も得ている。

 金沢市の繁華街にオフィスを構える同社社長で編集人でもある川上広造さんは、外国人観光客が英語やローマ字表記のない飲食店の前で入店をためらったり、地図を片手にキョロキョロ辺りを見回したりするなど、英語の情報がないために途方に暮れている姿を見かけることが多く、「困っている姿を見るのが辛かった」(川上さん)という。特に団体客ではなくフリーで金沢を訪れる外国人にとっては、飲食店などの細かい情報を得る手段が乏しく、英語版情報紙の必要性を感じて創刊に踏み切った。デスクワーク中心だった仕事内容は一変。広告主への掲載依頼の仕方から教わるなど「一からのスタート」(川上さん)で、協力者とともに自分の足で金沢市内を歩き回り、広告主も得て創刊にこぎ着けた。

 創刊から約1カ月半が経ち、掲載されたホテルや飲食店では外国人フリー客の利用が増加し、好感触が得られているという。「紙面作りは楽しく、いろいろなところから評価をいただいているのがうれしい。金沢にはいい観光資源がたくさんある。このフリーペーパーを作ったことがきっかけとなり、外国人観光客の受け入れに対して金沢の人々がもっともっと意識を持つようになるようになれば。企画は何号分も先まであり、次号を早く作りたくてうずうずしている」(川上さん)。

 次号はページ数を増加し、内容をより充実させる予定。今後、季刊を予定する。

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