金沢・大野の「ヤマト醤油味噌（しょうゆみそ）」（金沢市大野町4、TEL 076-268-1248）が3月14日、本社内に糀（こうじ）体験施設「糀蔵」を開設した。

「糀蔵」をパノラマで見る

　同社が本社敷地内に整備を進めている「ヤマト・糀パーク」内に、みそやしょうゆの醸造蔵として使用されていた蔵を改装し、北陸新幹線開業に合わせてオープンした。

　パーク内には、同社商品の販売やしょうゆソフトクリームが味わえる直売所「ひしほ蔵」、糀や甘酒を使ったランチを提供する予約制の「発酵食美人食堂」、大人の女性による部活動「糀部」や「発酵食大学」の料理教室などを行う「キッチンスタジオ」、「製造工場」があり、今回新たに体験プログラム施設として「糀蔵」が加わった。

　「糀蔵」には、糀由来の発酵食品の魅力や同社の歴史などをパネル展示で紹介。米糀が入った湯に手をつける「手湯」が設置され、糀に触れ合いながら発酵食品について学ぶことができる。土曜・日曜には、1日3回（13時、14時、15時～、各20分間）の工場敷地内ガイドツアーを開催。今後は、予約制で「みそ作り体験」や「しょうゆ絞りと瓶詰め体験」などのプログラムも用意するという。

　山本晴一社長は「本社工場ならではの体験ができる施設にしたかった。東京の直営店のお客さんがわざわざ本社に訪問されるなど、『発酵食品』に興味を持っている人は多い」と話す。「金沢の風土によって育まれてきた発酵食文化を通して、伝統ある糀・発酵食の魅力を伝えたい。『一汁一菜に一糀』を掲げ、昔日本人が当たり前に行ってきた食生活を、現代のライフスタイルに合わせて提案していきたい」とも。

　営業時間は10時～17時。水曜定休。