JR金沢駅東口広場に12月14日、北陸新幹線の最上級車両「グランクラス」の実物大模型が設置され、県民ら約400人が一足早く乗車気分を味わった。
飛行機のファーストクラスに当たるというグランクラス。北陸新幹線では新幹線としては初めて本革シートを導入した。座席の幅は約52センチで、普通車の42センチよりもゆとりがある。電動リクライニング機能付きで、角度を調整できる読書灯や収納式テーブル、座席コンセントなども備え、快適な旅の時間を提供する。キャビンアテンダントも同乗する。
車両の玄関口となるデッキには、「日本の美しい四季」を表現した4本の飾り柱を配し、「福井県鳥のツグミと桜」(春)、「石川県の郷土の花クロユリとアユ」(夏)、「松と月」(秋)といった4種類の図柄で高級感を演出した。
模型は長さ9.3メートル、幅3メートル、高さ2.7メートル。全18席のうち2席分の座席とデッキ部分を再現している。
県民らは早速座席に座り、リクライニング機能を試したり、読書灯をつけたりして、乗り心地を確認していた。谷本正憲知事と山野之義金沢市長も「乗車」し、知事は「快適だった。首都圏からお越しになる方にワクワク感を持ってもらおうというJRさんの熱い思いを感じる。人気が殺到して、私なんかは乗れないのでは」と感想を述べた。
母親と共に体験した北陸学院小学校2年の片山天太君(8)=金沢市在住=は「グランクラスに乗る夢が半分かなった。後の半分は走っている新幹線のグランクラスに乗って東京スカイツリーに行きたい」と金沢開業に向けて期待を膨らませた。
これに先だって行われた記念セレモニーでは、谷本知事と山野市長、JR西日本金沢支社の野中雅志支社長、同駅の辻昭夫駅長が除幕を行った。
模型の展示は来年1月13日まで。このうち、12月21日、1月4日・13日の10時~16時には体験イベントが開かれ、来場者は座席に座ることができる。参加無料。