金沢の百貨店「大和」(金沢市香林坊、TEL 076-220-1111)が昨年12月20日、数量限定で発売した日本酒を使ったチョコレート菓子「日本酒ボンボン『宗玄』」が人気を集めている。
同店食品売り場リニューアルの目玉として開発が進められた同商品。テナントの「モロゾフ」(兵庫県神戸市)が、石川の地酒とコラボレーションした「日本酒ボンボン」の開発を提案。通常、ウイスキーを砂糖の層で包みチョコレートを掛けて仕上げる「ウイスキーボンボン」の日本酒版として、奥能登の蔵元「宗玄酒造」(珠洲市)に協力を呼び掛けた。
モロゾフでは過去に焼酎や梅酒でのボンボンの開発実績はあるものの、日本酒を使うのは初。完成までの約1年間、アルコール度数の高いウイスキーやウオツカなどと違い日本酒を使うため、ボンボンを結晶化させる作業に苦労したという。吟醸酒や大吟醸などさまざまなタイプの日本酒で試作を重ね、原酒のアルコール度数を高めることで商品化に成功した。日本酒ならではの香りと風味と口当たりの良さが特徴で、パッケージは「宗玄」のブランドを強調するデザインとした。
発売当初は日本酒好きな辛党男性へのバレンタインギフトを目指していたが、日本酒やウイスキーボンボンが苦手な女性などからも予想以上の好評を得て、年末年始の手土産などで、すでに1500個以上を売り上げた。今回、増産の予定はないが、「当店のモロゾフショップでは定番商品になる可能性もある」と大和販売促進部の桜野さん。「日本酒のイメージが変わる。ぜひ一度試してもらえれば」と来店を呼び掛ける。
価格は1,050円(15個入り)。大和各店(香林坊店・高岡店・富山店)のモロゾフショップと、宗玄酒造で販売する。3000個限定。