米大リーグアスレチックスに入団が決まった松井秀喜選手が1月4日、母校である星稜高校(金沢市小坂町)野球部の室内練習場を訪れ、恩師の山下智茂総監督に新年のあいさつを行った。
松井選手は毎年、年末年始を実家がある石川県内で過ごし、年明けには欠かさず山下総監督の元を訪れている。
この日はグレーのコートにマフラーといういでたちで現れ、山下総監督とがっちり握手。家族の近況を尋ねる山下総監督に対し、「変わりありません。ありがとうございます」と頭を下げた。正月は外出せず、能美市の実家で家族とともにカニなどを食べて、のんびりとした時間を過ごしたという。
松井選手はまた、高校時代に仲間とともに汗を流した練習場内を見回し、「ここへ来ると懐かしい気持ちと、ここからパワーをもらって、また1年頑張ろうという気持ちが出てくる」と話し、新天地で迎える来シーズンへ向けて意欲を新たにしていた。
新しいチームでの役割を問う報道陣の取材に対しては、「チームに入って何か出てくるかもしれないが、自分でできることをしっかりやるだけ」と表情を引き締めた。
練習場前では、近所に住む小学生らがボールなどにサインをねだり、松井選手は一人ひとりに応えていた。金沢市内にある母方の実家を訪れているという愛知県在住の小学4年の男児はアスレチックスの帽子にサインをもらい、「昨年はエンゼルスの帽子に書いてもらった。アスレチックスでいっぱい打点を挙げてほしい」と声を弾ませた。
松井選手は1月5日か6日に東京に戻る予定。